''道徳の教科化”で学校はますます窮屈になり、価値観の押しつけの危険性があります。
道徳は教科に格上げされ、検定に合格した教科書が使われ、子どもたちは評価されることになります。道徳の教科化の動きは、中学生のいじめ自殺が大きなきっかけとなりました。しかし、その原因を子どもたちの道徳性の欠如だけに求めることは危険です。いじめの風潮は大人社会の反映であり、その背景には、学校の能力主義や家庭の貧困などの社会問題が存在しています。
文科省は、いじめ問題への対応などを念頭に、登場人物の心情を理解する「読み物道徳」から「考え、議論する道徳」への転換を掲げています。しかし、子どもたちを徳目のみに照らして評価することは、価値観の押しつけにつながり、大変危険です。
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学習会の教員OB参加者からは「子どもは『先生、本当のこと言っていいの?』と聞き、本音が出せなくなっている」との発言がありました。